こちら難聴・耳鳴り外来です!

きこえ、コミュニケーション、そして認知や学習などについて”聴覚評論家 中川雅文" が持論・自説を思うままにつづっています。ときどき脱線しますがご勘弁を(^^;

#hearWHO 聴検スマホアプリ本日解禁!!

本日付けで WHOのスマホ聴検アプリがリリースされました。

関係各所に拡散いただけると幸いです。
 

”Dear All

Greetings!

As the World Hearing Day approaches, we are pleased to announce the following:

  1. The hearWHO app is now available for free download on Apple store and Google playstore. The app offers an easy to use tool to check hearing, based on the validated digits-in-noise technology. We invite everyone to download, use, popularize and share the app in order to: i) encourage people to check their hearing, as a first step to seeking hearing care; and ii) raise awareness regarding hearing loss. Kindly use #hearWHO #worldhearingday #hearingcare on social media.

  2. World Hearing Day materials are available online in all UN languages. Please use and share as appropriate.

  3. Join the Wiki4WorldHearing Day2019 campaign to create and translate hearing related content on Wikipedia, as a means to raising awareness on hearing loss and hearing care.

  4. Please share the report of your event after the day along with photographs. Guidance on reporting format and photographs is provided in the WHD toolkit. The reporting format is also attached here for easy access.

Wish everyone a successful and exciting World Hearing Day 2019.

Best wishes and regards

 

Prevention of Deafness and Hearing Loss

World Health Organization, Geneva, Switzerland”

 
#makelisteningsafe 
#worldearcareday
 
 
2月27日付け「ドライヤー15分でもリスクに――WHOが難聴対策に乗り出すわけ」
Medicalnote News&Journal Webマガジンでも紹介されます。
 
なお小生は、日本ヒアリングインターナショナル2013年解散以降日本の難聴対策NGO団体がないために引き続き当時理事長をしていた立場からWHO難聴と聴覚障害の予防の会議には出席しております。2016年と2018年に開催されたアジア太平洋地区会議では(政府や学会とは異なる立場からの)日本の現状と取り組むべき課題について報告しました。このアプリはそうした会議の中から生まれたモノです。

 

3月3日は耳の日です!

 

古典的経路と非古典的経路

生理学で理解してきたのはON反応、そして今 オフ反応の研究が始まっている。そんなオフ反応を司っている非古典経路のことを学ぶならこの本です。

 

脳の可塑性可塑性のメカニズムと神経系の障害

脳の可塑性可塑性のメカニズムと神経系の障害

 

 

 

予告:6月いいちこホールにて市民公開講座やります!

第20回日本言語聴覚学会 「市民公開講座 1」

 

 

健康「聴」寿 ~100歳までの「認」活メソッド~ 』

 

講師 中川雅文国際医療福祉大学

 

 2017年の日本人の平均寿命は、女性は87.26歳、男性は81.09歳で過去最高を更新したことが2018年7月に厚労省から発表されました。3大死因として知られる ガン、心疾患、脳血管疾患の死亡率は低下し、医療水準も向上している現在、100歳長寿は夢物語ではないといえるのではないでしょうか。

 しかし、あらたな問題も浮上してきています。ひとつめは脳の問題。そしてもうひとつは耳の問題です。

 認知症の患者数は平成24年に高齢者の7人に1人(462万人)だったのが、平成37年には5人に1人(700万人超)になるというのです(厚労省オレンジプラン2015)。やっかいなことは認知症治療はまだまだ研究段階で決定打となる治療法のないことです。さいわいなことは、2017年に認知症の原因があきらかにされたことです(LANCET2017)。認知症の原因は、難聴の放置(9%)、学習の不足(8%)、遺伝素因(7%)、喫煙(5%)、抑うつ状態(4%)、運動不足(3%)、社会的孤立(2%)、未治療の高血圧(2%)、肥満(1%)、コントロールされていない糖尿病(1%)であることがわかってきたのです。

 もうひとつの課題は耳の健康も長寿にとってはとても大切なことです。加齢に伴い徐々に進行していく耳のこまり「難聴」も認知症同様に決め手となる治療方法がありませんが、耳対策をしっかりすることで予防したり進行を遅らせたりすることができる病態でもあります。難聴の原因は、騒音曝露、遺伝素因、中耳炎、薬剤の副作用、喫煙、肥満、運動不足、抑うつ状態、糖尿病などなど。その多くが認知症と同じ原因なのです。

 

さあ、この市民講座で、耳を守り、耳を育て、耳を鍛え、そして脳を守る今日から役立つ、耳養生と認活メソッド(認知症対策)についてをいっしょに学んでいきましょう!

 

www.congre.co.jp

 

くやしいかな完璧! 鼻うがいの決定版を堀田先生が出された。

 ニールメッドさんから依頼があり鼻うがいの新書を手がけたのは手がけたのだけど、河〇書房〇社さんも、P〇P研究所さんも、講〇社さんもうんと言ってくれない。そんな2年間が過ぎた。

咽頭炎の一般向けテキストを共著で上梓したい。そんなもんもんとした日々を送っていたわけだけど。

先日、杉田耳鼻咽喉科(JR京葉線稲毛海岸駅)に堀田先生からイラストに溢れたムックが届いた。 

慢性上咽頭炎を治せば不調が消える (扶桑社ムック)

慢性上咽頭炎を治せば不調が消える (扶桑社ムック)

 

とてもよくできた本で、それゆえに、書籍版をまず1冊、そして、いまキンドル版もかうかなと思案している。とにかく患者説明用にとてもよくできたムックなのだ。 

 

 ぼくが、鼻うがいや上咽頭処置を手がけるようになったのは2010年12月頃からだ。まもなく堀田先生の本も出た。その時すでに、この新書には、杉田先生が紹介されていた。

 この本でも紹介されている上咽頭処置を行っている耳鼻咽喉科医の1人が、JR稲毛海岸駅前でご開業されている杉田先生だ。ぼくは、この先生に、研修医の時に指導を受けた。いまでも月2回、実地医家の行う実践的医療を学ぶために、研鑽に伺っている。

8年前、すでに上咽頭炎で良好な成績を上げていらっしゃった。ぼくは、病院勤務医の立場のこともあって、通院処置で治していくと言うよりは手術的に解決しましょうという側にいるので、同じ「上咽頭」に対してであっても、EAT処置かコブレター手術かというくらい に対極の立ち居位置にいる。それだけに月2〜3回保存的治療の意義を目の当たりにできることは勉強になっている。

 

PS

実地医療として、EAT処置をしたり、上咽頭炎の診断を手がけたりしているが、基本、関心領域が耳にかたよっている。出版社の人も耳から手を広げないでくださいと言う。そんなこともあるからきっとぼくの本はずっとお蔵入りなんだろうなと思う。