こちら難聴・耳鳴り外来です!

きこえ、コミュニケーション、そして認知や学習などについて”聴覚評論家 中川雅文" が持論・自説を思うままにつづっています。ときどき脱線しますがご勘弁を(^^;

予告:6月いいちこホールにて市民公開講座やります!

第20回日本言語聴覚学会 「市民公開講座 1」

 

 

健康「聴」寿 ~100歳までの「認」活メソッド~ 』

 

講師 中川雅文国際医療福祉大学

 

 2017年の日本人の平均寿命は、女性は87.26歳、男性は81.09歳で過去最高を更新したことが2018年7月に厚労省から発表されました。3大死因として知られる ガン、心疾患、脳血管疾患の死亡率は低下し、医療水準も向上している現在、100歳長寿は夢物語ではないといえるのではないでしょうか。

 しかし、あらたな問題も浮上してきています。ひとつめは脳の問題。そしてもうひとつは耳の問題です。

 認知症の患者数は平成24年に高齢者の7人に1人(462万人)だったのが、平成37年には5人に1人(700万人超)になるというのです(厚労省オレンジプラン2015)。やっかいなことは認知症治療はまだまだ研究段階で決定打となる治療法のないことです。さいわいなことは、2017年に認知症の原因があきらかにされたことです(LANCET2017)。認知症の原因は、難聴の放置(9%)、学習の不足(8%)、遺伝素因(7%)、喫煙(5%)、抑うつ状態(4%)、運動不足(3%)、社会的孤立(2%)、未治療の高血圧(2%)、肥満(1%)、コントロールされていない糖尿病(1%)であることがわかってきたのです。

 もうひとつの課題は耳の健康も長寿にとってはとても大切なことです。加齢に伴い徐々に進行していく耳のこまり「難聴」も認知症同様に決め手となる治療方法がありませんが、耳対策をしっかりすることで予防したり進行を遅らせたりすることができる病態でもあります。難聴の原因は、騒音曝露、遺伝素因、中耳炎、薬剤の副作用、喫煙、肥満、運動不足、抑うつ状態、糖尿病などなど。その多くが認知症と同じ原因なのです。

 

さあ、この市民講座で、耳を守り、耳を育て、耳を鍛え、そして脳を守る今日から役立つ、耳養生と認活メソッド(認知症対策)についてをいっしょに学んでいきましょう!

 

www.congre.co.jp