音から耳をまもろう! その3
勉強も大事!
不朽の名著(自画自賛)! 10年近く経っても中身が古くなっていない。自分の先見の明に驚いてしまう(^^;
今はもう絶版ですが、この冊子を起点にしていろんなスピンオフがありました。
耳がよく聞こえる! ようになる本:自分で聴力を回復する正しい方法
- 作者: 中川雅文
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2015/11/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
ここの疾患を掘り下げたわかりやすい解説書となっています。
めまい、耳鳴り、難聴の大家の先生方から珠玉の原稿を頂き、セルフマネジメントとして集大成としたのがこれです。
こちらは言語聴覚士学科1年生むけにかいた教科書です。おそらく一般のかたでもたのしめるかと。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以下、2冊は専門書
音から耳をまもろう! その2
Mでゆるめに使うもよし
女性S
男性M
フリーサイズ
大きめを浅くつける方が耳が痛くなりにくい。僕は普段はMだけどこれはLを浅めにつかっている。
音から耳を守ろう! その1
大きな音を聞くことは頭を強く叩かれることと同じくらい脳に損傷をもたらすことが2015年ごろから言われるようになっています。15歳以下の脳しんとう起こすような頭部打撲は一回であっても脳の発達に障害をもたらすし、1日1時間のイヤホン音楽1年間がそれに匹敵する。大きな音が脳を壊す。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年10月23日
大きな音を聞くと内耳の有毛細胞はそのダメージで休止し、その機能をしばらく止めてしまう。その間、脳にはシグナルが行かなくなる。長時間の音響暴露は長い時間音のシグナルの行かなくなる部位を生み出し、そこに脳のゴミがたまり始めるきっかけが生まれる。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年10月23日
有毛細胞は40dB以下は苦手だし、80dB以上は大嫌いだ。ところが脳は音を聞きたいから、疲れた耳を無視して、手に指令を出して音量を上げさせる。補聴器からボリュームがなくなったのはそうした理由からだったけどリモコンが登場してからはその思想は継承されていない。特にGNとか。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年10月23日
人はよく聞こえる音色で声をだすので、子どもは甲高い。荒井さんもやわらかいので甲高い。すっとんきょうに急に甲高く大きな声を出すのは逆に難聴があるから。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年10月23日
その機序はドミノ的。脳はつねにゆらいでいないとダメになる。休みすぎもダメ、騒ぎすぎもダメ。末梢は末梢で受容してもそれをそのまま脳に伝えているわけでもない。耳が弱ればそれを補聴しないと脳は刺激がないし、たくさん聞けば疲労して聴えなくなる。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年10月23日
聴かせるだけで子どもの「集中力」と「考える力」が同時に伸びるCDブック
- 作者: 植地雅哉,中川雅文
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2017/11/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
ノイズキャンセル技術の功罪
総論的にはノイズキャンセルは「○」。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
各論的には「?」。
そのココロは、#ノイズキャンセル技術の功罪
ノイズキャンセル技術とは周囲の音をモニタリングしながらその音の逆位相の音を外耳道内に発生させることで音を打ち消す技術。これにより10〜30デシベルくらいベースラインのノイズを消してくれる。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
#ノイズキャンセル技術の功罪
基本は背景ノイズの過渡特性がおだやかに変化し、かつ予測可能な変化でないと打ち消せない。突発的な音の場合、逆位相が間に合わないこともある。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
初期のBOSEノイキャンC15は4khz以上の抑制は強くなかった。
#ノイズキャンセル技術の功罪
C30ヘッドホンからより強いノイズキャンセルとなり、より強い静寂が得られるようになったが、音楽再生なしでノイキャン効かすと不自然すぎる静寂と耳にへんな圧を感じるようになった。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
#ノイズキャンセル技術の功罪
イヤホンタイプでは、ソニー、BOSE、JBLなどがある。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
ここでもboseを例に話ししてみる。ワイヤーありなQC20は、ヘッドホンなC15とにたつけ心地だったが、バッテリーが貧弱であること、飛行機機内の使用にはスペック不足だった。その点wireless なqc30は秀逸。
#ノイズキャンセル技術の功罪
ぼくは今でも旧型のヘッドホンタイプQC15を使っている。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
たぶんこわれるまでこれを使うと思う。アナログなノイズキャンセルの方が、今のデジタルなキャンセリングより耳に優しく感じるからだ。
#ノイズキャンセル技術の功罪
聴力検査室の防音性能は40デシベルのダンピングが必要条件となっている。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
比較的静かな部屋で暗騒音は40くらい。
検査で調べるとき、その人が地獄耳なら10デシベルでも余裕で聞こえるから、暗騒音レベルは10以下にする必要がある。
#ノイズキャンセル技術の功罪
暗騒音を測りながらオージオグラムすることはほとんどないが、もしリアルタイムにスペアナできればこれ低レベル時でのTENやってることと同じ。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
#ノイズキャンセル技術の功罪
有毛細胞の毛は、海中の海草みたいなもの。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
わかめが海底の棚にきれいに並んでいるあのイメージ。
海水が干上がればダメになる。
海水の電解質バランスが悪くなればダメになる。
海水の流れが強すぎれば抜けてしまう。流れが止まればからまってしまう。
#ノイズキャンセル技術の功罪
無音とはつまり波も流れもない状態。突然、お互いの有毛が絡みあい、その干渉がいらぬノイズ「耳鳴」を生み出してしまう。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
無響室に入ると感じるあれ。
#ノイズキャンセル技術の功罪
ぼくらの耳にはふたつのノイズキャンセラーが備わっている。そしてひとつのノイズフィルタが脳にある。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
#ノイズキャンセル技術の功罪
耳のキャンセルは、あぶみ骨筋と有毛細胞が受け持っている。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
うるさい音を打ち消したり、一定のリズムなりアクセントの音だけをピックアップするのがあぶみ骨筋の働き。感性と感情に左右される。
#ノイズキャンセル技術の功罪
有毛細胞のノイズキャンセルはもっと単純だ。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
機械的なレスポンスで、大きな音は増幅し、より小さなのは抑制する。といっても70デシベル以上になるとあぶみ骨筋との協調のなかで増幅しなくなる。
#ノイズキャンセル技術の功罪
有毛細胞は生理的につまり機械的あるいは自動的に容赦なく40デシベル以下は抑制してくる。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
40以上70以下を増幅、40以下は抑制という仕掛けは、話声のピックアップという点では合理的にできてる。
#ノイズキャンセル技術の功罪
有毛細胞には感覚毛という毛が細胞ひとつひとつに150から200本くらい生えている。有毛細胞は全部で15000くらいで、2500が内有毛細胞、12000が外有毛細胞。あとは何してるかわかってない。12000で音の生み出すリンパの波をピックアップ、2500で周波数情報を脳に送る。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
#ノイズキャンセル技術の功罪
12000のうちの2500が内有毛細胞のための増幅系としてはたらき、残りは抑制系で働いているというイメージかな。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
#ノイズキャンセル技術の功罪
20から20000hzまでピックアップするのが耳だとよく言われるけど2500の細胞でそれを拾い上げている。そこのところのバランスの悪さはよくわからない。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
本当はそんなにこまかく聞いてないのかもしれない。
#ノイズキャンセル技術の功罪
耳にとってもっとも良い環境はすべての周波数が満遍なく閾値レベルで与えられていること。
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2018年9月17日
#ノイズキャンセル技術の功罪
テレビ手元スピーカーの真打ち登場
ボーズから首かけスピーカが出ていることは知っていたが、試聴はしていなかった。
周囲への音のひろがりにたいしてネガティブな印象を持っていたからだ。
ところがどうだ試聴しておどろいた。
音のひろがりは50cmx50cmx50cm内にみごとに制御されている。
コミューンやみらいスピーカが音の直進性や語音の明瞭性に注力しているのたいして、BOSEのこの首かけは、SN比の改善、臨場感の強調というまったくべつの視点から製品開発している。もちろん語音の明瞭性はコミューンやみらいに劣るかも知れないが、
映画や音楽を楽しむならSN比の改善や臨場感の強調に優ものはない。
Bluetooth接続なので自宅テレビで楽しむにはちょっとした工夫(トランスミッターの設置)が必要となるお家の方も少なくないだろうが、テレビ手元スピーカーの真打ち登場と断言できそうな仕上がりにおもわずポッチしてしまった。
Bose SoundWear Companion speaker ウェアラブルネックスピーカー
- 出版社/メーカー: BOSE
- 発売日: 2018/03/29
- メディア: Personal Computers
- この商品を含むブログ (2件) を見る
格安の音響療法グッズが登場した(*^_^*)
BOSEがノイズマスキング耳せんを発売した。
基本仕様は
1)耳せん機能による遮音
2)マスカー音を発生できる 10種類 今後増える
3)スマホで操作
4)連続16時間可動
というもの。耳へのフィットは申し分ないし、大きさも充分小さく、ボクの耳なら枕に干渉することもなかった。ショールーム内でいびき音を流しながら、試してみたが、その遮音性能は申し分なかったし、1/fゆらぎなマスカー音によるヒーリング効果は充分すぎるものだった。
10種類の音は、環境音やファンノイズのようなもの、1/fゆらぎ感にあふれ心地よい。
これで税別3万円に驚いた。
ノイズジェネレーターとしてぼくらが患者さんに買ってもらう耳掛け型のサウンドジェネレーターは、一般的なものはホワイトノイズとピンクノイズしか出せない。そうしたシンプルなものでも9万〜17万はする。
WIDEXのZENというフラクタルノイズが出せるタイプは秀逸だが、お値段はべらぼうに高い。
難聴が軽微で補聴器を買わせるには二の足を踏むそんなケースでは、だからノイズジェネレーターはとても敷居が高かった。
それがなんと3万円。
耳鼻科に行く前にまずノイズマスキングスリープバッドで! これからはそんな合い言葉が流行るのかもしれない。
BOSE NOISE-MASKING SLEEPBUDS ノイズマスキングイヤープラグ
- 出版社/メーカー: BOSE
- 発売日: 2018/09/06
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る