こちら難聴・耳鳴り外来です!

きこえ、コミュニケーション、そして認知や学習などについて”聴覚評論家 中川雅文" が持論・自説を思うままにつづっています。ときどき脱線しますがご勘弁を(^^;

第5回宮古島神経科学カンファレンスも無事終了。

毎年11月に宮古島に赴くということを5年も続けてしまいました。

長期予報では雨と言うことでしたが、いざついてみるとそこには南国の空が待っていてくれました。

 

いろいろと耳鼻科医という枠の中では消して学ぶことのできな情報得ることができました。大学が専門学校になっていくのと同じように、専門医制度もおかしなことになってきています。学問というものの枠組みはけして強固な壁ではなくあいまいなものなのに偉くなってしまった老人は自分の過去のモデルの中に若い人たちを閉じ込めようとふるまってしまう。この国は本当に老害ばかりめにつくようになってしまったなと残念に感じるこの頃です。

#言語を考える

耳鳴りのまとめ2017

https://medicalnote.jp/contents/171013-001-IB

https://medicalnote.jp/contents/171013-002-UN

 

 

2017-11-13追記

KRP-209 (ネラメキサン)の開発が中止になりました。「中枢における可塑性の発現によって耳鳴への認知が高まる」それを遮断する薬と言うことでしたが、それを断ち切っても耳鳴は消えないということのようです。

TRTはあまり効いた感じしないけどCBTはスゴイよみたいな風潮がありますが、おそらくTRTにCBT入れてるかたとそうでない方の違いなんだと思う。

第63回日本聴覚医学会イン博多も無事終了(^O^)

今年も無事、オージオロギ学会に参加しました。

自分とっては、研究の原点ということでほぼ欠かさず参加しています(山口は出なかったけどそれ以外は出ています)。

当院からは3演題を出させていただきました。

今回初参加の臨床検査技師のシブちゃん、2回目の発表となる言語聴覚士のワクさん、そしてぼくの三つ。

シブちゃんのは、SR DECAYというマニアックな検査の臨床統計で、ワクさんはいつもの調子で言語聴覚士いるとこんなに先生ハッピーになれますよ的プロパガンダでした。

ぼくの発表は、このブログでも何度か紹介している正しいテレビの視聴位置という話題提供的発表。フロアの中には本当にそんなこと存じ上げいませんでいた。「これまでテレビのためだけに補聴器買わせたきたかも((((;゚Д゚)))))))」みたいな声も質疑応答後に聞かせていただけました。

内容はぜひオージオロギー誌をみて確認いただければと。

恒例の補聴器研究会にも足をのばし、しっかり二日間学んで来ました。

 

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天神にあるもつ鍋一藤 ★★★★☆

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中央区役所裏のひるよるとかいう居酒屋さんの博多ラーメン  ★★★★★

https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40000149/

https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40045755/

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改装したばかりの海の中道にある水族館は、美ら海水族館にも負けないくらいに楽しいところでした。

 

来年は、神戸、内藤先生が会長ということで、おおいにたのしみにしています。

みなさん来年は神戸ビーフ食べましょうね〜〜(^O^)

 

またひとつ電子ジャーナル化する学会が増えた・・・(T-T)

電子ジャーナルになるとなぜかその領域での研究に力を入れる意欲が失せてしまう。もちろん失せてしまう理由は、その領域の研究テーマにもともとそれほど熱意がなかったからにほかならないが、なぜに今まで紙媒体の時は、それほど好きでなくてもその会に在籍し、学会誌を手に取っていたのだろうか・・・

写真家はそのことをよく理解できていると思う。先日,知人のモータサイクリストでありフォトグラファー Mr.TAKAは、クラウドファンディングで書籍を出版した。その装丁のこだわりはなんと言えない絶妙なものだった。記憶の獲得の大切さを芸術家はわかっているが、IT信奉者と医学者は理解できていない(医者が五感をわからなくてどうするの(-_-;))

 

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(無断引用:takaさんのFBの写真からオボってみました。)

耳鳴りタイプ3のつづき 〜内服している薬剤の副作用による耳鳴〜

耳鳴を引き越す代表的な薬剤として、

のところまで前回はお話しました。

そこで今回は残りのお薬についても解説していきます。

この3つのタイプのお薬については実際にこの薬が犯人かどうかははっきりしませんが、こうした薬剤を内服している人には耳鳴りが多いことがわかっています。骨粗鬆は更年期と密接な関係があるし、甲状腺機能障害は脈のリズムにも影響が出ますし、LDLコレステロールが高く動脈硬化があれば耳鳴りするわけです。そうした病気の治療薬でなぜ耳鳴りということなのですがおそらくは耳鳴というモノが、生理的にニュートラルでないときに生じる病態であるということがその理由ではないでしょうか。少なくともスタチンは血液サラサラと同じ効果もあるので血管雑音は変化するその変化が順応するスピードより速いから検知されるのであるという説明がもっともわかりやすいかと思います。

睡眠薬抗不安薬というのはそれぞれに作用持続時間が異なります。持続時間が短いと、薬の効果が切れたときにリバウンドがきます。つまり、「睡眠薬を飲んだはずなのに夜中に耳鳴りで目が覚めてしまった。睡眠薬の効果をかき消すくらいにひどい耳鳴だ」と薬が切れたから目が覚めたのにそれを別な理由で解釈してしまうのがその一例。あるいは抗不安薬的な作用を持つ短時間作用の睡眠薬の場合には覚醒時に不安の増悪という副作用があり日中の不安の増強と耳鳴がリンクしてしまうなんてことも可能性としてはあるでしょう。

 

いずれにしても薬犯人の耳鳴なのかそうでないのかは、詳細な病歴と内服の履歴を過去にわたって詳細に追跡する必要があります。お薬手帳が大事なのはそうした理由からです。

 

今回のタイプ3の話しはここで終わりにします。