#補聴器か人工内耳か手話か それが問題だ。
1990年代後半から始まった新スク(新生児聴覚スクリーニング)によって難聴乳児を発見できるようになった。それまでは聞こえなくても勘の良い児は難聴だと医療者も家族も気がつかなかったケースが少なくなかったからそれはとても画期的なことだった。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
出生するとまず自動ABRでスクリーニングが行われる。その名の通りスクリーニングであるから精度はよろしくない。メーカーとか機種によっても異なるが、出生1~2/500の割合で発生する難聴児を見つけるために10~20/500のふるいをかけることになる。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
だからスクリーニングをはじめた頃はたいへんだった。難聴児でもないこどもまで網にかかる。そこで2次スクリーニングが必要になるが、それまでのあいだにお母さんがめげてしまう。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
へたすると育児拒否さえある。当時は言語聴覚士も臨床心理士も病院に配置されていない時代だったからそれはそれはとにかくたいへんだった。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
2次スクは、耳鼻科医による耳の診察、耳音響放射検査による内耳機能評価そしてABR精密検査が行われる。生まれた直後には耳の中に羊水とか胎脂とか入っている。それが原因でリファーになることもある。だからホントは耳鼻科医の診察が先が理にかなっている。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
新スクの体制が整備されても2次スクは2~4週間待ちになることが少なくない。出生後の1ヶ月は母子コミュニケーションの一番大事な時期だから、ここで母親がめげたらたいへんだ。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
精密ABR検査を受けることで難聴のレベルがわかる。さらにASSRとかチャープABRとか受けることでどれほどの残聴があるかもわかってくる。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
聴覚の活用が可能であるなら補聴器の装用と言うことになるが一般的にベビー補聴器の開始は生後6ヶ月から行う。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
難聴児はまず生後6ヶ月時に補聴器装用から開始する。1歳6ヶ月時の時点で補聴効果が乏しいときさらなる善後策の検討が必要になる。埋め込みデバイス(人工内耳、埋め込み補聴器)などの適応が議論されることになる。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
手話をえらぶか人工内耳かの判断は(本人抜きで家族による)多数決で決まる。「聴覚障害児の9割以上は健聴両親 から生まれる。」からCIを選ぶ人が目立つが両親が健聴か聾かで実はその選択は全く異なる。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
手話の獲得は、「聾児の9割が健聴両親から生まれる」こともあって、聾学校など聾者のコミュニティのなかで始まることがおおい。広義のサイン言語という視点からみると、日本手話、日本語対応手話、ハンドサイン、指文字、キュードスピーチなどなどいろいろある。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
ABRでは低域の残聴を発見することが難しい。難聴と診断されたが実際には低域で正常な聴力を有している例もある。そうした高音域の障害がメインのこどもにうまく適応させることのできる補聴器として周波数移転(圧縮)タイプの補聴器がある。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
内耳性の難聴はやっかいだ。いまのところいくつかの検査を組み合わせてでしか障害部位をあきらかにできない。鼓膜ならティンパノメトリ、耳小骨ならあぶみ骨筋反射かSRDECAY、外有毛細胞なら耳音響放射ということになろうか。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
標準純音聴力検査は大きくなって言語を理解できる時期にならないと実施できない。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日
大きくても認知機能に疑念があるときは他覚検査が必要だ。 #補聴器か人工内耳か手話か
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年2月9日