ウォーキングの目安。
ウォーキングの目的
などなど実はまったく違うベクトルにある。
- 活性酸素の発生は、過剰な酸素の取込に原因がある。つまり座位の時と立位の時と運動時では呼吸数を変えて、酸素の取込を必要量に保つことがいちばんということになるが、座っているときは呼吸数を減らすなんて言うことはなかなか常人にはできない。だからじっとしていた分はそこで取り込んだ余分な酸素を消費しようねと言うことで、スタンドアップアラームみたいな機能がFitbitやアップルウォッチには備わっている。30分ごとに250歩だと、1日で自然に8000歩から1000歩はゆうにこなせてしまう。活性酸素のことだけに注目すれば、ウォーキングの時間が必要ということではなく、30分に1回たちあがりその場でエア縄跳びするだけでもよいことになる。そしてその対極に、呼吸数を減らす目的での瞑想がある。瞑想の注目されるのは呼吸数の管理というところにある。
- 骨粗鬆の予防には、①骨へのインパクト、②カルシウムの摂取、③ビタミンDあるいは太陽を浴びるの3つが大切である。ジョギングシューズでウォーキングしたり、すり足で歩いても万歩計は歩いたと判断してしまうようだけど、骨を丈夫にするには骨へのインパクトがとても大切だ。だから、プールでいくらウォーキングしても骨の強化にはつながらない。カルシウムの摂取は、乳糖不耐症(牛乳飲むとおなか壊す)の人にはなかなか面倒な問題だったが今ではサプリメントで容易に体に取り込むことができる。紫外線がお肌の的になったことや昨今の美白ブームからかわれわれの日照を激減している。そうしたわけなのかはしらないが、昨今の食品にはビタミンD配合が増えている。少なくともカルシウムの含まれる乳製品にこうした成分を追加していることは合理的なように思う。
- 下腿は第2の心臓と言われる。下腿が伸縮することで、心臓3つ分の血流が生まれる。つまり血管の弾性が最大限に刺激される。固まった血管平滑筋のこわばりを治すには下腿を動かす必要がある。ウォーキングしかりストレッチしかりヨガしかり。
- カロリー消費には、ウォーキング<ジョギング<ランニングと不可を高めればよいわけだが、そうした負荷は膝の負担につながるし、血球破壊という問題を引き越すこともある。50歳過ぎたらタイムを競うのではなく、参加することに意義を見いださないとだめだ。先日受診した75歳の男性は毎朝2時間のテニスが日課で、最近テニス中に胸が痛くなると。喫煙歴もあり肺の硬さゆえに朝の運動時の肺の動きと心臓の動きのミスマッチとか水分補給の悪さなどを指摘した。なにより問題はその人のテニスの腕前がよすぎて朝の相手が若いこと。運動神話はこうした勘違いも生み出している。
- 下腿の筋収縮を利用した血管への適度な負荷は脳血流もアップさせる。東工大の中原先生の研究によると運動後の記憶力はそうでないときよりも2割近くアップするという。実際、脳梗塞を起こした神経科学者が、トレッドミルで歩きながら書籍を音読するという認知機能回復リハを実践したというはなしもある。
こうしたいろいろな側面から考えると、この記事もある意味皮相的なとらえ方にとどまっているように思う。
サバンナのアフリカ象は、2時間の行軍についていけなくなるとき、自死をえらび自ら墓場に向かうとNHKのドキュメンタリーでやっていたことを思い出した。 https://t.co/LRS148XHt9
— 聴覚評論家 中川雅文 (@masafummi) 2017年7月4日
目安は1万歩じゃなくて、「裸足で1日2時間以上」なのかなと。
ではでは。