こちら難聴・耳鳴り外来です!

きこえ、コミュニケーション、そして認知や学習などについて”聴覚評論家 中川雅文" が持論・自説を思うままにつづっています。ときどき脱線しますがご勘弁を(^^;

なにごとにも表と裏がある。

ハツカネズミは寿命3年、ネバダネズミは30年。

加齢の仕組みについての研究がグーグルの資金で進んでいる。

グーグル、15億ドルを投入する「不老不死研究」の狙い(前編)

 

加齢はなぜ起こるのか。

それを考えるときぼくたち医者はどうしてもパーツから考えてしまう。

加齢全体を云々するのではなく、耳や目や皮膚といったパーツにブレイクダウンしてそこから考えてしまう。

耳の衰えは、騒音・耳の休息の不足・血流や代謝から議論される。目だと紫外線と血糖、皮膚も同じように紫外線と末梢循環が関係する。目と皮膚はさらに乾燥も問題になる。

老化に伴い聞こえは遠くなるし、目はかすんでくる。皮膚に至ってはカサカサで見た目も悪くなってしまう。しかし、耳栓でうるさい音にさらされる累積を少しでも減らしたり、サングラスなどでドライアイ対策をしたり、オイルやクリームたっぷりにスキンケアしていると老化はいくぶんかめに見えてブレーキがかかる。末梢受容器としての耳や目は確かにそうした理由から老化を議論するだけでも良いのかもしれない。

しかし高次脳機能と言う点から脳の機能の維持と言う視点から、老化を考えるとなるとそんな簡単な話にはなりそうもない。五感の老化を考えるとき、聴覚、視覚、嗅覚、体性感覚の老化の予防は末梢器官よりももっともっと複雑だ。

内因と外因

ものごとはいつも2つ以上のルートがあると考える必要がある。人生を考えるときは8種類くらいの未来をいつも想定しておきべきだと中学時代の恩師大西先生はよくぼくらにそういっていた。当時は少林寺拳法を習っていて、そのせいで八方目と言う所作を嫌ほど仕込まれていた時期だったので人生を8パターンの選択肢で生きていけと言う教えはすんなり受け止めることができた。最近ぼくがはまっているニューロマーケティング思考から考えても8種類の設定はすごくリーズナブルだ。オンリーワンとか二者択一にしてしまうとどうしても好き嫌いや恐怖や怒りで処理してしまう面が大きくなりすぎてしまう。5つから選ぶのは選択したという感情面において達成感や自己決定感を感じやすいかもしれないが凡人が自信を考えるときの選択肢が5つしかないのは失敗する選択肢ばかりを羅列してしまっている可能性もあり、用心が必要だと思う。8つの選択肢を想定しつつそこから一つを一気に決めるのが判断としては良いとぼくはがんがえている。

閑話休題。老化の原因について話を戻す。

老化は、ブレイクダウンして目とか耳とかの劣化から老化を議論しようとするとそこには明らかな2つのベクトルがある。内因と外因である。自己責任の話とほかから降りかかった火の粉の話ということになる。

  • 外因としては、振動や音、紫外線、乾燥などひとが地上に上がったことで負荷が大きくなった、大気と太陽の影響する問題をそうした問題の発生要因としてあげることができるだろう。
  • 内因としては、食事、運動、水分補給、糖質制限、脂質制限、減塩などがある。

しかし実際にはそんなに単純ではない。

 

つづく