こちら難聴・耳鳴り外来です!

きこえ、コミュニケーション、そして認知や学習などについて”聴覚評論家 中川雅文" が持論・自説を思うままにつづっています。ときどき脱線しますがご勘弁を(^^;

花粉症も高血圧も人災?!

 わたしの尊敬する耳鼻科医の一人が仙台市泉区で開業されている三好先生だ。

3443通信というメルマガ(blog?)とかも精力的におこなわれている。

いまではめまい専門医として有名となっているがそもそもは花粉症研究の大家である。

いまでも毎年、チベットやらウイグルやらに出向いてはアレルギー調査をおこなっているからその熱意は尋常ではない。

そんな三好先生が書かれた著作のひとつにこの「花粉症を治す」がある。

花粉症を治す (PHP新書)

花粉症を治す (PHP新書)

 

 それよりも10年以上前に書かれた鼻アレルギーはもう手に入れることがむつかしいようだが、本書をよむと胸のつかえがみごとに取れてくる。

鼻アレルギー

鼻アレルギー

 

 花粉症=アレルギーとは、体が「あつものに懲りてなますをふく」という過剰反応をおこしてしまうことに他ならない。

トゥーマッチはダメよ!

という話しなのだ。

スギの花粉はかつてオリンピック周期で大飛散した。そう4年に1回花粉がみごとなまでに日本国中を覆ったのだ。オリンピック周期となる理由はすごくシンプルで山林の手入れの周期に一致しているだけだったようだ。最近は台風や放射能の影響こともありヒトの手が入らなくなったので4年に1度の周期よりも頻度が高くなったように思う。あげくに2月から4月にかけてのこの花粉の飛散は、中国からの黄砂やディーゼルエンジン車の排気ガスなども少なくない時期だから。これらが粘膜刺激性をたかめスギの抗原性をさらにパワーアップしてくれているからこまったものだ。

 

三好先生の本によれば、日本はスギ花粉症、イギリスは牧草、アメリカは枯葉と国々によってちがうのは、政策的にそれぞれの国がそれらの植物をある時期に積極的に植えたことが原因らしい。

日本の場合は戦後の住宅ラッシュに際して速く育つ杉の木の需要が高まった。ところが新建材の登場でスギの需要は激減し、いよいよ杉林の意味もなくなったが処理するわけにもいかずこんどは保安林という適当な名目でその精度を温存したことであっという間に日本がすぎ山だらけになったようだ。

「あつものに懲りてなますをふく」

スギの花粉を増やしすぎたせいでいよいよ日本に棲まう人がみな花粉症になってしまう事態が生じたと言うことらしい。もちろんそこにはスギだけじゃなくさまざまに抗原性をたかめる悪者が介在していることは疑いようもないのですがそれでも花粉の多さがそうした事態を引き越しているようなのです。

そう考えると花粉症は人災だと、国家と製薬メーカーの結託した陰謀だと言いたくなってしまいます。

 

同じようなことがどうも高血圧と塩分という問題のなかにも潜んでいるようにふと思い始めました。それは前日、味噌と微生物のことについて多少調べたことでいくつかの疑問やらがわき上がったからにほかなりません・・・・・・(続く)