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こちら難聴・耳鳴り外来です!

きこえ、コミュニケーション、そして認知や学習などについて”聴覚評論家 中川雅文" が持論・自説を思うままにつづっています。ときどき脱線しますがご勘弁を(^^;

耳鳴りと血圧について

血圧の変化は体のなかの音の性質を変えてしまう。

生理的雑音と呼ばれるもののひとつ「血管雑音」は心拍リズムや水分バランスや血管緊張によって容易に変化する。

 

  • 降圧剤と耳鳴

血圧が下がるときどうやらヒトはその変化に対して敏感なようだ。血圧があがるとのぼせや頭痛を感じることは多いが血液の流れの変化としてそれを捉えることはまれだ。どちらかというと血圧が下がるときにヒトはその体の変化を生理的雑音の変化として知覚する力を備えている。

脱水によって体循環量が減ると耳鳴りは生じやすい。同じように血管壁に作用する降圧剤や利尿効果の高い降圧剤は相対的に脱水と同じような状況を生み出す。

緊々な血管の生み出す雑音は高周波だが、緩んだ血管の生み出す響きは低周波である。だいたいにおいて耳鳴のお年頃な人たちは高齢者もおおいから、高い音にシフトしても老人性難聴のせいで聞こえないが、低い音にシフトしてしまうとそれが可聴域に入ってくるから意識に上がりやすくなるためではなかろうか。

 

  • ジェットコースターと恋愛妄想

それほどお互いに関心がない若いカップルであってもいっしょにジェットコースターに乗ると恋愛妄想を抱きやすくなるという心理学で有名な話がある。

ジェットコースターにのった直後に相手に「触れる」と相手はジェットコースターに乗ったことで生じた興奮をまるで相手に触られたときにどきどきしたのだと勘違いしてしまい恋愛のスタートが容易になるという例の話しだ。犯罪者に幽閉された被害者がそのうちに犯罪者のシンパになってしまうという現象 ストックホルム症候群 にもひょっとするとそうした勘違いの積み重ねが潜んでいるのかなと思うことがある。

 

以外に知られていないのが不整脈と耳鳴の関係だ。

例えば抗不整脈薬のサンリズムは2年も続けて飲んでいれば効かなくなってくる。だいたい循環器医はそのころに薬をサンリズムから他のものに切り替える。なかには漫然とサンリズムを出し続けている医者もいるから要注意だ。

患者心理というのは毎度のことながらほんとうに自分勝手な認知を容易に取り入れてしまっている。はじめて不整脈になったときには「脈がとぶ」と不安になって病院を大戸ずれるのに効きが悪くなった薬であってもそれを飲んでいると「不整脈は’(薬で)治っている。」と自分を変になっとくさせることに成功してしまい効きが悪くなって脈がとんでもそれを気にすることもない。けれども生体雑音のリズムはかわるから奏でる生体のなかからわき上がる音楽も変調されてくる。そうした変調にきがつく、つまり自分自身のデフォルトモードの変化を抗不整脈薬を漫然と飲み続けている患者は耳鳴という主訴で訴えることがあるのだ。

 

  • NOACと耳鳴

最近は、ワーファリンやバイアスピリンからノアック(NOAC)に切り替える患者が増えてきた。実は、血液のボリュームの変化で耳鳴を感じてしまうのと同じように血液の粘稠性が変化するとそれを耳鳴と自覚する人はすくなくない。アセチルサルチル酸製剤はそれ自体が耳鳴の副作用も持ち合わせているからバイアスピリンはますます複雑だ。だいたいINRの目標値が厳しいほどに耳鳴を訴える人が目立てくる。不思議なことにワーファリンからノアックに切り替えると耳鳴の主訴がやわらぐひとが少なくない。抗血小板療法薬の変更で生じる血液の性状の変化はきっと生体雑音のわずかな変化として患者さん自身もなにがしかを感じ取れるからなのかも知れない。患者さんの多くは耳鳴がなくなったとはいわないものの、そのおとが脳梗塞の再発や血栓の再発をふせぐた目に仕事している証拠だと理解したとたんにその音が「福音」に置き換わってしまうせいかもしれない。

 

血管にコブ(瘤)ができるだけでもその音の変化を耳鳴と感じるらしい。静脈であっても拍動性の耳鳴として近くされるらしい。コブのようにもりあがった部分を補強してかたちを整えるだけで耳鳴が小さくなるらしい。

歳を取ればおのずといろんなところに血管の弛みは生じるだろうから耳鳴がでるはさもありなんということなのだろうか。血管壁を支える筋肉がしっかりしていればそうした問題はいくらかでもよくなるに違いない。

結局のところ耳鳴の問題はいつの時代もその最終結論は「エクササイズ」に落ち着いてしまうようだ。

 

合掌(*^_^*)

 

番外編:

オートバイのタンデムライディングは考えるに完璧なシチュエーションだ。ライダーのアクセルワークを予測できていないとタンデム席に座る同乗者はいつもびくびくしていなければならないし、下側と同時にしがみつくことになってしまう。

振動で股間やらは刺激されているし、転んだときのことまで考えるとはらはらしっぱなしだ。

その昔、冴えない風采のライダー君が、それでもいつもガールフレンドに困ることがなかったのは、後部座席をみごとに活用していたからなのかも知れないとふと思い出してしまった。