こちら難聴・耳鳴り外来です!

きこえ、コミュニケーション、そして認知や学習などについて”聴覚評論家 中川雅文" が持論・自説を思うままにつづっています。ときどき脱線しますがご勘弁を(^^;

本日の症例^^;

今日は最近経験したとってもユニークな耳鳴りな患者さんについて症例報告してみます。

65歳男性。
主訴 非拍動性耳鳴

外出時にひどくなる。仕事の時や家にいるときは気にならない。
THI-12  14点 

家庭背景: 妻 脳出血後の要介護度3,
                 母 認知症ありの要介護度1 。
ふたりをデイケアに送迎するときに耳鳴りがひどくなる。
本人はストレスじゃないかと心配して来院している。

職歴を聞くと重機の扱いがあり、40年もの期間そうした仕事についている。
趣味は、自宅の自慢の庭の芝刈り。もちろん チェーンソーマシーンでカッティング。

おきまりの血液検査、純音聴力検査、不快閾値検査、耳音響放射検査、そしてSRDecay。
あぶみ骨筋も鼓膜張筋も三叉神経も問題なし。
調べてみればあるのは典型的なC5dipだけ。
しかしなんで車の中でひどくなるのかなと思いつつも教科書通りな説明をしばし、

「なるほどなるほどこうした検査の結果からはどうやらご主人の仕事柄のための騒音性難聴でまずは耳鳴りの素地ができたように思えます。そんなところに家族のストレスが重なっていっきに・・・・。」
と説明をしようとしたところに遮るように、
「そうだ、中古にプリウスに買い換えてからなんです。」

で駐車場まで足を運んでわかったことは、10年落ちのオンボロプリウスがそこには待っていました。
この患者さんプリウスは静か、無音と信じきっているのですが、エンジンかければぼくにも聞こえるモーター音(;_;)
どうやらご主人は、妻も母親も聞こえない電子音が聞こえることに悩んでいたようなのです。
高齢男性が耳鳴を感じるのはうつ病や自殺の前兆とかメディアで知って認知症の母や麻痺のひどい妻を前にひどく心痛めていたわけです。

わかってしまえばなんのことはないプリウスのモーター音を耳鳴りと勘違いしたとんでもハップンな話なのです。耳鳴が聞こえるというその音は家族が難聴で聞こえないだけで本当に存在している感じるキーンという音のこともあるわけです。

さてさてボクの耳鳴外来はいつもこんな風に「波乱万丈」でございます。

ではごきげんよう(^^)

ぱちぱちぱち(^^)
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