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こちら難聴・耳鳴り外来です!

きこえ、コミュニケーション、そして認知や学習などについて”聴覚評論家 中川雅文" が持論・自説を思うままにつづっています。ときどき脱線しますがご勘弁を(^^;

補足 耳鼻科医師数など

耳鼻科医師数について

1994年の診療科別医師数を1.0としたときの2012年の医師数を示す指標として調査した報告がある( http://www.geocities.jp/yamamrhr/ProIKE0911-175.html )。

この時期はすでに47島道府県に医学部が行きわたり毎年8000人弱の医師を大学医学部が生産していた時期である。1960年までは医学部の定員は3000名足らず。1979年までの期間に倍増したことになる。2014年からはさらにそれが9000名になる。

こうした数字だけをみれば医師数は疑いようもなく増加している。しかし、ひとりの医師がすべてを取り扱えるような時代ではなくなり、医師そのものがそれぞれに専門化している時代ゆえに、医師数の増加によってひとりの患者がかかえるさまざまな問題にこまやかに対応できるようになっている。

その指数をみてみると

第1位 美容外科 3.581、第2位 リウマチ科 3.479、第3位 心療内科 3.025と時代のニーズの変化がそこに生じていることが見えてくる。しかしその実数でみると、美容外科は33位であるし、リウマチ科は27位、心療内科は30位とそれほど人数が多いわけでもない。ニッチなマーケットをみいだし、そこで大きくなりつつある1%erの立ち位置だ。耳鼻咽喉科は、率順位では33位と下から8番目であるが医師数でみると11位。つまり最近この診療科を選ぶ人がめっきり少なくなっているということを数字がもののみごとに現している。約20年で639名しか増えていない勘定になる。

増える耳鼻咽喉科疾患患者

高齢社会が訪れれば、必然的に難聴の人も増えてくる。嚥下障害や嗅覚障害も増えてくる。確かに耳鼻咽喉科で手術を行うことは病院に託された大切な課題であるが、高齢社会の到来にともなって増えたはずの患者を耳鼻咽喉科医自身のところに集めることができていない。歯科口腔外科やリハビリテーション科や神経内科やらに患者を間違いなく奪い取られている。

医師数が不足することが理由で「手が回らない」とそうした診療科に頭を下げる局面も増えているのではなかろうか。

 

耳鼻咽喉科は外科系か内科系か?

このあたりの自己認識がしっかりしていないから、今のような凋落ぶりが生まれたのではないかとおもう。1名の名術者のために50名の開業医が必要だとまでは言わないが(現実にはそんなモノかもしれないが)大学や大病院にいる先生はもっともっと開業医を大切にしないとダメだし、彼らが稼げる方法なり手段なりを提案できなければ耳鼻科はますますニッチになってしまうだけに思えてくる。

 

とにもかくにも耳鼻咽喉科の現状を耳鼻咽喉科自身がほとんで認識できていない。マーケティング的視点での患者の掘り起こしやらの視点の欠如は耳鼻咽喉科医の病理なのだと思う。