なぜ耳は遠くなるのか?その1
ごきげんよう 聴覚評論家の なかがわ です。
今日はなぜ耳が遠くなるのかについて考えてみたいと思います。
難聴には、
- 生まれつき聞こえない。
- 若いうちから徐々に聞こえにくくなる。
- 歳を取るうちに聞こえなくなる。
- 急に聞こえなくなる。
などのパターンがあります。
まず 生まれつき聞こえないと言う場合について整理してみます。
生まれた時からの難聴は、先天性難聴と呼ばれます。しかし、その原因も症状もが一様ではありません。
原因は大きく5つに分けられます。
- 音のセンサーである内耳に問題があり、そもそも音を受容することができない。
- 内耳の発生に異常がなかったのにその後の胎生期のある段階で発達が止まってしまった。
- 内耳は問題ないが、脳の構造に問題があり音を聴くことができない。
- 内耳にも脳にも問題はないが、機能的に音と言う情報を正しく処理できない。
- 教育や学習の欠如が原因で、理解できない。
こうした不調が生じてしまうのは、
- 両親から受け継いだ遺伝子の働きによる。
- ウィルス感染によって遺伝子が変異した。
- 神経可塑性が不適切に発現した。
- 胎生期や出生後のある時期までに適切な刺激や入力が不足した。
などが単独あるいは二つ以上が合わさることで引き起こされます。
また難聴の程度もさまざま、
- 軽度 ヒソヒソ話が聞き取れないレベル
- 中等度 日常生活で不自由が生じるレベル
- 高度 聞こえない、補聴器がないと生活が成り立たない
- 重度 聾(ろう)
と様々です。
つづく
それでは また^ ^